大月市にある笹一酒造のカフェに最近足を運んだ。この場所は、地元の酒造りに深く関わるお店で、普段は酒蔵の見学や試飲が主だが、カフェスペースでは特別な時間を過ごせる。訪れたのは土曜日で、12時過ぎに到着したが、先客はゼロ。落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりと時間を楽しめるのが嬉しい。注文は『ふわとろ酒粕かき氷ドリンクセット』と『日本酒飲み比べセット』、それに『吟醸ソフトクリーム』にした。価格はそれぞれ1400円、1000円、500円と、しっかりした値段だが、内容が充実していると感じた。特にかき氷は、酒升に盛られていて、富士の天然氷が使われている。氷は大きいし、酒粕のシロップが濃厚でクリーミー。あられがトッピングされているので、味のアクセントにもなっている。甘酒が好きな人にはたまらない一品だ。酒粕の味は意外に優しく、後口がスッキリしている。ソフトクリームも、アルコールを感じさせない優しい味で、かき氷に合わせて食べるのにもぴったりだった。お冷は、酒造で使われる仕込水で、これもまた贅沢。飲み物の味に深みがあるのは、この水の影響だろう。店内はオシャレで、天井には樽の菰が使われていたり、古い調度品がディスプレイされている。広々とした空間は、観光バスが来た際には混雑するのだろうが、この日は静かな時間が過ごせた。スタッフも親切で、寒い中でもストーブをつけてくれたり、サービスがしっかりしていた。また、カウンターの設計も面白い。調理場が見えない仕切りで区切られており、訪れた人がゆっくり楽しめる工夫が感じられた。メニューは、この日は酒粕を使ったほうとうがメインだったが、地元の野菜がたっぷり入っており、苦手な人でも楽しめる味だった。特に、酒粕のにおいが全くなく、ほんのり甘味が残る。お冷の味は、富士山の水の影響か、雑味がなくまろやかで、ウォーキングで疲れた体にちょうど良い。このカフェは、まだ知名度が低く、利用している人が少ないが、地元の人が多く訪れる場所だと思う。これからはリピートしたいと思うほど、良い印象を受けた。特に、かき氷やソフトクリームの味が気に入ったし、空間も落ち着いていた。また、地元の味を楽しめるのは、観光客にとっても嬉しいポイントだ。このカフェは、山梨の魅力を体感できる場所として、おすすめできる場所だ。もし甲府や大月を訪れる機会があれば、ぜひ寄ってみることをおすすめする。