早島町の田舎にちょっと足を伸ばすと、意外な癒しの空間が待っている。ここは古民家を改装したカフェで、庭園に囲まれた雰囲気はまるで別世界。訪れたのは雨の日曜日で、外は肌寒いのに中は暖かく、石畳を踏む音が心地よかった。庭の木々が風に揺れる音と、店内の静かな会話が交錯して、落ち着いた時間が流れている。特にランチタイムは人気で、予約席に案内されると、庭の景色を眺めながら食事ができるのが魅力的だ。料理の味ももちろん良いが、場所そのものが楽しめると感じた。
ランチは1日10食限定で、季節の食材が使われている。私が注文した蒸し鶏は柔らかくて、オニオンソースとの相性も抜群。小鉢の量は少なめだが、味はしっかりしている。ただ冷蔵庫から出したばかりの器は冷たく、ちょっと物足りない気もした。でも、身体に優しいメニューで、長時間座っても疲れにくい。子連れの家族や、ゆっくり過ごしたい人にはおすすめ。特に庭園の景色は、写真を撮るのにも最適だ。
店内の雰囲気は落ち着きがあるが、それ以上に注目したいのは外観と庭園。畳の部屋や木製の家具が配置されており、時代を感じさせる造り。特に秋の日差しは、庭の緑が美しく、時間を忘れるほど。カフェの他にもイベントやワークショップが開催され、地域の文化を大切にしているのが伝わる。夜カフェは週末のみで、夕方から夜にかけての時間帯はまた別の魅力がある。ただし、夜の営業は曜日によって異なるので、事前に確認したほうが良い。
アクセスも良いし、駐車場も充実している。専用パーキングがあるため、車で来ても安心。また、車椅子対応の設計で、誰でも快適に利用できる。店内は広く、隣のテーブルに気を遣わず話せる空間。カレーはマイルドでスパイシー、チーズケーキも普通に美味しい。ただ、料理の量は少なめだが、味に満足できる。ここは料理を食べるためよりも、雰囲気を楽しむために訪れる人が多いのかもしれない。
何よりも驚いたのは、月曜日や年末年始でも営業していること。他のカフェでは閉店が多い時期に開いているのは、地元の人々にとっても大切な場所のようだ。古民家を活かした空間と、季節の料理が楽しめる点で、他のカフェにはない魅力がある。また、イベントで来店する人も多く、地域の交流の拠点としての役割も果たしている。もし早島町に来たなら、ぜひ訪れたい場所の一つだ。