大磯町を訪れたとき、偶然に見つけたカフェ「暖」は、私の心に残る場所となりました。駅の少し離れた場所にある小さな建物で、外観はシンプルながらも温かみを感じさせるんです。入り口には薪が積まれていて、そこからもう雰囲気が伝わってきます。店内は明るい木の香りが漂い、窓際の席からは東海道線の列車がゆっくりと走る様子が見えるので、のんびりとした時間を過ごせます。このカフェの最大の魅力は、オーナーの女性が一人で切り盛りしていること。取材はNGとのことだったので、その丁寧な接客や料理のこだわりに触れられるのは、訪れた人だけの特別な体験かもしれません。
ランチメニューは「きまぐれランチプレート」が人気で、1800円でドリンクがついてきます。プレートにはごはん、スープ、4品の野菜ディッシュ、そしてメインの1品が乗っています。私が食べたのはささみと大葉のパン粉揚げで、素材の味がしっかり感じられました。副菜も手作り感が強く、旬の野菜がたっぷり使われているので、とても新鮮です。特に驚いたのは、砂糖や油を極力控えていること。オーガニックハーブティーも香りが良く、カップも丁寧に選ばれている感じがします。料理はボリュームがありながらも、重たくなく、最後まで美味しく食べられるのが嬉しいですね。
カフェの雰囲気は、まるで自然に囲まれたリゾートのような感覚。店内には緑が随所に配置されていて、インテリアも落ち着いた色合い。狭いので多人数は無理ですが、その分プライベート感が強くて、気兼ねなく過ごせます。オーナーの女性はとても親切で、料理の話や健康についても楽しく話してくれるんです。ディカフェのコーヒーも、想像以上に美味しくて、毎日通いたくなるほど。特に冬の日は、薪ストーブの温かさとコーヒーの香りが心地よく、時間が止まったように感じます。
このカフェの魅力は、単に美味しい料理だけでなく、空間そのものに込められた思い。オーガニック食材や地元産の野菜を使い、身体に優しい食事を提供する姿勢は、他のカフェにはない特別感があります。また、季節ごとに変わるメニューに期待が持てたり、手作りのスイーツが並ぶと、さらに特別な気分になります。例えば、玄米飴を使ったくるみのタルトは、甘さ控えめながらも味がしっかりして、ほんのりと香ばしさが残るんです。このような細かい工夫が、訪れた人を心地よく包み込むのでしょう。
大磯町に来たときには、ぜひ立ち寄ってほしいカフェです。観光で忙しい日も、このカフェで一息つくと、心がリフレッシュされます。オーナーの笑顔や、自然に囲まれた空間、そして美味しい料理が、訪れた人を幸せにしてくれる場所。隠れ家的な雰囲気と、地元の味を大切にしたお店は、きっと多くの人の心に残るでしょう。