箱根町の小さな通りを歩いていると、突然目に留まるカフェがある。この場所は、まるでタイムスリップしたような趣きで、訪れた瞬間に心が和む。店内はアンティークの家具や古いオルゴールが飾られ、どこか懐かしい雰囲気を感じさせる。特に注目したいのは、2階にある120年前のオルゴールで、ネジを巻いて音を鳴らしてくれることもある。この音色に合わせてコーヒーを飲むと、何とも言えない癒しの時間になる。
このカフェの名物は、パフェやあんこを使ったスイーツ。パフェの上には三色の団子やベリーが乗っており、見た目も華やか。中にはあんこが入ったジェラートや、白玉おしるこも人気だ。あんこの味は甘すぎず、小豆の粒感が楽しめるのが特徴。特に、あんこをアイスに混ぜて食べると、絶妙なバランスが楽しめる。料理の味だけでなく、器のデザインもおしゃれで、写真を撮るのにも最適だ。
店内の雰囲気は、レトロな中にも洗練された感覚がある。苔玉やアンティークの絵画が置かれ、まるで映画のセットのような空間。窓際の席からは、富士屋ホテルの景色も楽しめる。雪の日には、雪の風情とカフェの暖かさが絶妙なコントラストを生み出す。また、このカフェの隣には老舗の土産物屋があり、観光客にとっては嬉しいスポットだ。アクセスもよく、近隣の駐車場は30分無料で、時間に追われることなくゆっくり過ごせる。
訪れた日は、雪が降っていたが、その中でもカフェの温かさに包まれた。スタッフはご夫婦で運営しており、気さくで親しみやすい。特に、オルゴールの音を聞かせてくれた時、その丁寧な対応に感動した。コーヒーはフレンチプレスで淹れるもので、豆の香ばしさが際立つ。スイーツを食べながらコーヒーを味わうと、まるで特別な時間を過ごしているような気分になる。
このカフェは、単なる食事の場ではなく、心を癒す場所としての価値がある。古いオルゴールの音色、アンティークのインテリア、そしてあんこスイーツの味が、訪れた人々の記憶に残る。箱根を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてほしい。その空間と味に、心が満たされるはずだ。