能登町にあるカフェzouは、小さな街のどこかに突然現れたような、心地よい隠れ家的な空間です。駅の近くにあるこのお店は、外観からも一目でわかるほど雰囲気がよく、通りがかると自然と足が止まってしまいます。店内に入ると、木のカウンターが目を引く一方で、壁には小さなアートギャラリーが設置されていて、まるでアートとカフェが融合したような感覚になります。特に、小学生の絵が飾られている場所は、家族連れでも気楽に楽しめるポイントです。
zouのメニューは、シンプルながらも丁寧に作られたものばかり。チーズケーキは600円とやや高めに感じるかもしれませんが、その味はとても満足感があります。底に焦がしの風味がほんのり感じられ、甘さと苦みのバランスが絶妙です。ドーナツも人気で、手作りの生地にカスタードを注入してくれるため、ふわふわでジューシーな食感を楽しめるのが特徴。私が訪れた際は、ドーナツが売り切れだったものの、他のメニューも試してみたくなりました。
コーヒーは能登のマッハ珈琲さんの豆を使用しており、酸味が少なく穏やかな味わいが特徴です。特にステンレスドリッパーを使うことで、温度が下がるにつれて浮き上がる油分の香りを楽しめるのが嬉しいポイント。コーヒーを味わいながら、店内の静かな雰囲気を楽しめるため、リラックスしたいときにはもってこいです。また、ドーナツを揚げている様子を見ることができるため、食事の前後に立ち寄るだけでも楽しい時間を過ごせます。
お店の歴史には、震災後に再開したというエピソードがあります。元は別の場所で営業していたものの、被災して営業が難しくなったため、現在の場所で再出発を果たしました。経営者カップルは「ガンバッテル移住組」として知られ、こだわりの食材や手作りのメニューに定評があります。店内には貸切営業やワークショップ、展示会を楽しめるスペースもあり、地域のイベントに参加するきっかけにもなります。
訪れたお客さんの中には、オムライスをテイクアウトした人もいました。ふわとろの卵と具沢山の具が絶妙にマッチし、大盛りでも十分に満足できる味でした。また、PayPayの利用も可能で、近年の需要に合わせた対応もされていて、利便性も重視されているのが伝わります。お店のスタッフは親しみやすく、気さくに話しかけてくれるため、初めて訪れる人でも安心して利用できます。
zouは、単なるカフェではなく、地域の人の憩いの場としての役割も果たしています。アートと食事、そして心地よい空間が融合したこのお店は、能登町を訪れた際にはぜひ足を運んでみてほしいスポットです。小さな街にこんな場所があることに、心がほっこりと温まります。